されど空の青さを知る

「れお、」




笑おうとして、失敗。


口開いた瞬間歪んだ視界。
ぱたぱた制服のスカートに吸い込まれていく雫。



嗚咽を堪えようとクチビルを噛み締めるも結局は無駄な努力で。

自己嫌悪で憂鬱になる。
消えたくなる。


私が泣くの卑怯。



ヒト傷つけといて、その傷つけられたヒトに自分重ねて泣くとか、相当な自己愛。




「バっカだなぁ、美海。出来もせんくせにポーカーフェイスなんてカッコつけるでかんだわ」




怜音の大きな手がすぐ隣から伸びてきて、

くしゃっと私の髪を撫でた。