恋せよ男女(オトメ)

結衣は少し視線を上げた。





『久しぶり・・・・・』





篤はあまりにも様変わりをした結衣を穴が開きそうな程見ていた。





「久しぶり・・・・」





やっと口を開いてくれた篤に思わずホッとする。





「元気にしてた?」






「うん。」






慎一郎さんと手をつないで来るくらいになったんだ・・・・・





「結衣ちゃん雰囲気変わったね~」





「えっ・・・・・今日は大人の練習だから!」





「大人の練習?!」





「うん 目指せ格好いい女性~になるの=3」





「そう~」





篤は愛想のない返事。





『慎一郎さんに似合う女性にでもなりたいんだろう~』





結衣のすべてが慎一郎に向けられているようで、





分かっていたとは言え自分の入る隙間のなさを痛感する。






「ちょっと・・・・」





「?!」





「トイレ・・・・・」





結衣は小さな声で篤に言った。





「場所分かる?」





「・・・・・うん。」





『篤君と面と向かって話すのは、何となく気が重い』





席を立とうとしたら、





「どこに行くの?」





「・・・・トイレ」






小さな声でもう一度言った。





「場所分かる?」





「大丈夫=3」





「・・・・・。」





『もう~同じ事聞くんだから(>3<;)=3』





結衣がトイレに向かおうとしたらヒールがよろけて倒れそうになった。