結衣の部屋は8畳のワンルーム


マンションの最初のお金だけは親に出してもらったので、部屋だけ見れば一応女子大生っぽく見える。


頭にポアポアターバンを巻き、化粧を落としてジャージに着替えた。


散らかったテーブルの上にコンビに弁当を広げて、


「あ~~~~~~~お金降って来ないかな~(-0-;)」


「あ~~~~~~~何かバイトないかな~(+0+;)」


結衣は都合のいい事をボヤキながら箸を進めていたら、


♪~♪~  ♪~♪~  ♪~♪~


「切れちゃう  切れちゃう  」


カバンの奥底から出して急いで電話に出た。



「もしもし~」


電話の相手は恵子からだった。


「バイトいいの見つかった」


暗い顔をして帰った結衣を心配しての電話。


「私の都合に合わせてくれるバイトは全くありませ~ん」


投げやりに結衣は言った。



「そんな事だろうと思ったよ」



「結衣にもできそうなバイト見つけたよ」




「何何何でもするから」


結衣はバイトを選んでいる余裕はなく、明日からでも働きたい気分だったので、


恵子の話を細かく聞いた。


とにかく仕事の内容は・・・・・雑用


って感じ。


「早速明日電話してみるね~恵子~ありがとね~」


携帯を切ってスグに何枚か書置きしてある履歴書を手に取り、写真などを確認してカバンにしまった。


『もしかしたら明日早速面接してくれるかも』



次の日結衣は恵子に教えてもらった会社に電話をしてみた。




「恐れ入ります・・・・バイトの件で・・・・」


人事担当の人が今日会ってくれることになったので、


学校が終わってスグにデザイン会社に向かった。