大きな声で言った後、目を合わせる事無く、





目の前の料理を口に運んだ。





「あの・・・・・」





「あっ・・・・」





あっけに取られて誰も何も言えない。





ワイングラスに手をかけてみたり、





食べてみたり・・・・・





何かしていないと氷ついた空気の中いたたまれなかった。





結衣に宣言をさせてしまった3人はバツが悪く、どうでもいいような会話に話題を変えた。





『彼氏を探しますって・・・・』





勢いで言った言葉と分かっていても慎一郎も篤もあからさまに動揺が隠せない様子。





食べる気も飲む気も失せてしまった2人に、この場を解散する時間がやってきた。





店の外に出て慎一郎は自分の車の前に立った。





「?!」





自分の車に乗って一緒に帰るものと思っていた結衣が篤の車の方にいた。





「つっ・・・続きやらなくていいのか?」





慌てて結衣の側に歩み寄った。





『今日は慎ちゃんの顔を見たくない・・・・。』





「帰ります=3」





慎一郎の連れて帰りたい・・・・という気持ちは完全に拒否られた。





室井は慎一郎に苦い顔で笑って





「じゃーなー ちゃんと送り届けるから心配すんな~」





そう言って去って行った。