田牧はショップの中を物色中


なんでも
合コンで知り合った年上の女と出かけるらしく


「俺、あんまり大人っぽいのないんだ!
頼む!芹澤がコーディネートしてくれ。」

と泣きつかれて
放課後買い物に付き合うことになった



確かに田牧の私服は若い
メンズギャル雑誌に載ってるような…


なんか
とりあえず…目立つ色が多い



「なあ、これなんかどうかな?」


田牧の手には
紫色のタンクトップとデニムのハーフパンツ


「お前…それじゃいつもと変わらねーだろ?」

はぁ…


ため息が出る
何のために俺が付き合ってんだよ


とりあえず
その辺りから適当に

白のダメージカットソー
黒のベスト
紫色のガーゴパンツ
メッシュ素材のハット

と見繕って渡した

「とりあえず、着てみ?」

「さすが!芹澤センスあるじゃん。
行ってくる!」



と試着室に消えた田牧を見送って


近くにあったベンチに腰かけた