俺の彼女

「あんた…名前は?」



気がついたら声をかけていた


ビクッと大きな身体が震動するのがわかった



クックックッ…


なんだか笑える


「…羽田愛梨(はねだあいり)。」



また猫のような高く小さな声



でも
さっきよりもはっきり俺に伝わった


「へぇ…。
俺は芹澤結斗。」



愛梨はコクンと頷いた


それが
愛梨との今日最後の会話



解散になると
愛梨は騒ぐ連中を置いて帰って行った