ーーピンポーン

よく晴れた昼下がり、我が家のチャイムが訪問客の存在を俺に告げた。

「ん? 誰もいないのかな?」

階下には、人の気配がなかった。平日なのでとうちゃんがいないのはわかるが、普段ならいるはずのかあちゃんの気配もなく、シーンとしていた。


「誰だろ……宅配便かな」

結局、家にいるのは俺一人なのだ、と察し、階段を降りていった。