いとしのかずん

「やー、それにしても今日は楽しかったなー」

そんな俺の行動などにはかまいもせず、天井を見上げ、足をぱたぱたさせながら敦美は飲み会の余韻に浸っているようだった。

ーーなんだよ…ちっとはこっち見てもいいだろが……

多少の苛立ちを覚えつつ、プリントをすすめる。
シャーペンのカツカツという音をあえて聞えよがしに演出しながら。

「すぅー……」

ふと、気付くとベッドから寝息。
振り返ると、敦美は俺のベッドで力尽きていた。