向かいのマンションから、本城宗平が出て来たら困るので、毎日早めにマンションを出た。



今の所会う事はない。



琉太も貴也も野球部で朝連があるから、登校が早い。



芽衣はバスケ部。



私は部活には入っていない。



芽衣にバスケ部のマネジャーを頼まれたけど、バスケ部の顧問が本城宗平だから、即断った。



毎日クラス委員の仕事だと言われ、琉太と居残りさせられてるし。



今日の帰りも又残るように言われた。



早くみんな来ないかなぁ。


机に顔を埋めていたら、いつの間にか寝てしまった。


誰か私の頭を小突く。



誰?



顔を上げると、本城宗平がいた。



「佳奈実は毎日早いな。」



そう言って笑いだす失礼な奴。



「おまえ、ヨダレ出てるぞ。」



嘘、鏡を見た。



やだ、顔には変な後ついてるし、ヨダレまでマジあり得ん。


「おい、こっち向け。」



本城宗平がハンカチで私のヨダレを拭いた。



ひぇー。


何をするきですか。


それ以上近づかないで。