財布を手に取ると厚みで軽く百万くらいはあった。 「命欲しけりゃ二度とこの店に足入れるんじゃねぇ」 「わ、わかった」 外道らはふらつく足を何とか保ちながら足早に店を出て行った。 あたしもなかなか極道が性に合ってたりして…。 外道が出した財布と刀を帯下に入れ乱れた着物を直した。 「ママ〜!!!大丈夫ですか?」 女の子達が次々にあたしを囲む。 「今日はみんなにコレからボーナスあげるわ」 分厚い財布を彼女らに渡した。 でも、これが加賀組に火を付けてしまったことになるとは思ってもいなかった。