「これ皆俺の部屋に運べ」 大きな家に着くとお兄ちゃんの指示であっという間に荷物が運び出された。 「おぉ、麻里さんいらっしゃい」 奥から貫禄ある着物で現れたのはお兄ちゃんの”親父”コト会長さんだった。 「今日からお世話になります」 「親父、麻里をこの家に置いて頂きありがとうございます」 二人して会長さんに深々と頭を下げた。 「麻里さん颯斗をしっかり支えてあげてくれな。こいつは組の大切な要だからな」 ”はい”と返事をしてお兄ちゃんと顔を見合わせるとお互い茹タコの様に顔を赤く染めていた。