「勇一、お前のお父さんは俺の弟なんだ。昔からどうしようもないチンピラで親父に勘当されて家を出て行った」
お父さんは財布の中から白黒の写真を取り出し見せた。
「これ…お父さん?」
「そうだ」
写真のお父さんは袴姿で大勢の中で中心に写っていた。
後ろの暗幕に書かれた”宮滝組”の文字。
これってお兄ちゃんの組じゃ…?
「ある日こんな写真が送られてきて…勇一が任侠の世界にいることを知ったんだ。親父とお袋の死に目にもアイツは戻って来なかった。最期まで勇一の事を心配してたのによ…」
お父さんの目から涙が零れ落ち更に話し続けた。
「勇一が任侠道から足を洗うきっかけになったのは女だった。でもその女は当時対立していた組長の女房で勇一達は別れる決意をしたんだ。でも女のお腹には赤ちゃん…麻里がいたんだ」
「……」


