カラオケでたっぷり三時間ストレスを吐き出し莉奈がファミレスのケーキをご馳走してくれた―。


「麻里、おめでと。ファミレスのケーキでごめんね」


「ううん、嬉しい」


テーブルの上には苺のショートケーキとモンブランケーキが並び甘い匂いが漂っていた―。


「最近、彼氏とは上手くいってんの?」


莉奈がショートケーキの苺を口に頬張りながら顔を覗き込む―。


「う、うん。ダイヤのネックレス貰ったんだ」


「ダイヤ!!!???」


目をパチパチさせながら莉奈の視線は胸元に集中したが首を傾げていた。


それもそのはず―。
あたしの胸元にはダイヤではなく、いつものエメラルドのネックレスだからだった。


「ダイヤとか似合わなくてさ…剛と会う時だけ付けようと思ってね」


「でも、付けてないの知ったら彼、また暴れるんじゃない…」


「うん、一応持ち歩くようにしてるから」


険しい表情で頷く莉奈は何かを思い出したかの様に携帯の発信履歴をあたしに見せた。





そして、
身の毛も凍るような事実を知ってしまった。