百物語骨董店



嘘だろ…?


ずっとあったって?



俺、おかしくなっちまったのか?



花屋を出て

隣りの店の前で
ひとり、見上げる



俺は今まで

毎日どこで何をしてたんだ?



混乱した俺は
取り残されたように


あたりは
夜の帳が
おりてゆく



流れ星が

ひとつ

知らぬ間に落ちて



運命の輪がまわりはじめる



俺は


その店の

窓に



吸い寄せられるように


近付いた