百物語骨董店


夢でも見ているのか?


ほっぺたを
叩いてみる


「痛っ」


本気で殴ってしまった…



重そうな
アンティーク調の
あめいろの扉


薔薇の
ステンドグラスが
はまった窓


その窓から漏れる
オレンジ色の光



「…ハンバーガー屋は?」


絶対にここには
昨日まで
ハンバーガー屋が
あったはずだ


「そうだ…隣りの花屋のおじさん…」



ハンバーガー屋の隣りは花屋さんで


そこのおじさんとは
顔見知りの仲だ

おじさんに聞いてみればいいんだ、と



…俺は店に飛び込んだ