光太郎も何かを察したのか、俺と目をあわせる。
「それなら確か花本さ…」
「「愛羅!!」」
さっきまで一言も喋っていなかった女が何かを言いかけたが、ほかの二人にとめられた。
「…なに?どうしたの?」
光太郎が笑顔で問い掛ける。
いつものほんわかスマイルではなく、凍るような冷たい笑顔で。
「「「……」」」
三人とも黙りこんでしまった。
『…花本さんがどうかしたの?』
“愛羅"とよばれた女に問い掛けた。
“花本さん"そう言いかけた名前を、俺は聞き逃してはいなかった。
『ねぇ、黙ってちゃわかんないんだけど。』
自分でも驚くくらい低い声。
もし苺李に何かあったら…、
そう思うと気がきではなかった。
「……私たちはただ話しを聞いていただけなんですが…」
俺と光太郎の雰囲気におされてか、ぐるんぐるんに髪を巻いた女がやっと口を開いた。
「…花本さんを懲らしめてやるとかどーのこーのって言って、さっき教室を出て行…」
『…ち』
俺は話しを聞きおえる前に、席から立ち上がり教室をとびだしていた。


