覚悟を決めたにも関わらず、胸が締め付けられるほど苦しい。
『昨日のことは何かの誤解かもしれないよ。』
「でも…」
『玲の好きな人は小さいころからずっと変わってない。』
抱き締めていた腕を緩め、ゆっくりと苺李から離れる。
『行ってきな。』
――――嘘、
本当は行ってほしくなんかない。
『玲、学校にいるから。』
――――本当は光太郎が好きなんだよ。
そう言ってくれたらどんなに嬉しいだろう。
「――ありがとう。」
でもこの想いは
過去も
今も
この先も、ずっと…
一方通行でしかない。
意を決して走っていく苺李の背中は、俺との距離が離れていくとともにどんどんと小さくなって行く。
『バイバイ…苺李…』
――――最後の1つ、その夢は叶わないまま…
★


