「コウタロウッ」
『苺李、帰ろう。』
「なんでよ!?」
状況が理解できていない苺李が慌てるのも無理はない。
『写真を撮られるかも知れない。もうすでに撮られてるかもしれないし。』
「写真なんてどうでもいいよ。」
『どうでもよくない。』
「…なんで?」
『…苺李が困るから。』
「べつにあたし困らないよ?」
…嘘つき。
『じゃあ手をつないで歩いてた写真を玲に見られてもいいの?』
俺は掴んでいた苺李の手を離した。
「……」
ほらね、嫌なんじゃん…
『たとえ玲が雑誌を見なかったとしてもいずれは耳に入る。苺李……玲が好きなんだろ?』
苺李は一瞬目を見開くと、俺から視線をそらした。
「な…に言って」
『小さいころから気付いてた。』
苺李の玲を見る目が…俺とは違う
「…」
『…場所変えよう。』
水族館を出て誰もいない浜辺へと向かった。


