チャンスだと思った俺は
ぴくりとも動かない苺李を揺すった。
毒を飲まされたのだと思っていたあのときの俺は
苺李が死んだのだと勘違いして
泣きながら苺李を大きくゆすった。
ピクっと苺李が小さく動いたのを俺は見逃さなかった。
(生きてる!)
そう思って必死で苺李に呼び掛けた。
『苺李ちゃん!苺李ちゃん!おきて!』
するとうっすらと苺李が目をあけた。
「…やだっ、やめてっ…」
『苺李ちゃん!僕だよ!玲だよ!』
「玲、ちゃん…?なんで…」
『はやく!逃げるよ!』
苺李をひっぱり
車からおりる。
近くの建物の中に入り 隠れられそうなところを探した。
『苺李ちゃん!あそこ!』
「…うん」
意識が朦朧としている苺李を必死で引っ張る。
段ボールがつまれていて
陰になっているところへ
身をかがめて苺李と隠れた。


