「何?どうした?」
苺李に対して相変わらず優しい口調の翔君。
「最後に会ったのが10年前ってどうゆうこと?みんな知り合いっぽいけど、なんで?」
…?
え、苺李ガチで言ってんの?
「は?お前、覚えてねーの?」
俺が思ったことを優君が言った。
「苺李、誘拐されたあとの記憶と誘拐される前の記憶がないんだよ。」
…え
「誘拐された恐怖とショックのせいで記憶がねーんだって、母さんと父さんが言ってたじゃねーか」
そうだったの?
「は?そんなこと言われたっけ?」
「あー…確かに、言われてみれば言ってたような。」
苺夏さんが
そう言った。
「俺覚えてねーし。」
だからか…
「だから僕らのこと覚えてなかったんだ…」
本気で俺たちを忘れてたんじゃなくて、記憶がなかったんだ!
「でも、そのうち思いだすんじゃないかな?」
翔君が一人で事故解決をしている俺に、そう言った。
「確かに、玲ちゃんとコウちゃんがいるんだから思い出すよ。きっと。」
苺夏さんがなぜだかニヤニヤと笑っている。
「「なにそのエガオ。」」
苺李と優君とハモって
俺も心のなかで同じことをつぶやいた。
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