「本当に……鬱陶しいな」
ジロジロとなめまわすかのような視線にうんざりする。
これは一掃すべきだな。
「おい、マリア」
人差し指を立て、クィクィッとマリアを呼び寄せるように動かして見せる。
マリアは「仕方ないわね」とため息をつくと、胸の前で手を組み、その場に跪いた。
「我は望む。父なる主の御剣を。父なる主の御楯を」
そしてゆっくり瞳を閉じたマリアは、胸の前で十字を切る。
「アーメン」
その瞬間、自分の足元から七色の光が出現し、それらはグルリグルリと自分の体を這い上っていく。
光が走り去る部分から、熱い力がさかのぼってくる。
鳥肌がたつような、そんな期待にも満ちた何かが、自分の胸の内から湧きおこる。
「上出来だな」
ニヤリ。
笑ってみせる自分にマリアはため息をついた。
「このやり方を教えてやりたいわ、あの子に……」
「楽しみを取り上げるな」
「分かってるわよ」
背中にじんわりとした熱が広がる。
内側から皮膚を破るように力強く生えてくるのは、自分の自慢の純白の翼。
ジロジロとなめまわすかのような視線にうんざりする。
これは一掃すべきだな。
「おい、マリア」
人差し指を立て、クィクィッとマリアを呼び寄せるように動かして見せる。
マリアは「仕方ないわね」とため息をつくと、胸の前で手を組み、その場に跪いた。
「我は望む。父なる主の御剣を。父なる主の御楯を」
そしてゆっくり瞳を閉じたマリアは、胸の前で十字を切る。
「アーメン」
その瞬間、自分の足元から七色の光が出現し、それらはグルリグルリと自分の体を這い上っていく。
光が走り去る部分から、熱い力がさかのぼってくる。
鳥肌がたつような、そんな期待にも満ちた何かが、自分の胸の内から湧きおこる。
「上出来だな」
ニヤリ。
笑ってみせる自分にマリアはため息をついた。
「このやり方を教えてやりたいわ、あの子に……」
「楽しみを取り上げるな」
「分かってるわよ」
背中にじんわりとした熱が広がる。
内側から皮膚を破るように力強く生えてくるのは、自分の自慢の純白の翼。



