「ウザいを連呼すんな!! この『天然クリクリムッツリ野郎』っ!!」



『天然』
『クリクリ』
『ムッツリ』
『野郎』


だと!?


頭の線がプッツリと音を立てて弾け飛ぶ。



「その一言だけは『昔』っから気に食わない!!」


振り向いた先にムッツリ顔の男が一人。


雪のような純白の小ざっぱりした髪。
自分より二回りはデカイ体躯。
瞳は新緑のような萌える緑色。
彫が深く、目鼻立ちははっきりしている。

暑苦しい男が一人そこにいる。



「なんだよっ。ほんとのことだろうが!! おまえの髪、天パーじゃねぇかよっ!!」

「美しいものは、どんな髪型だろうが変わらずに美しいのだ!! 『天パー』とかふざけたこと言っていると、たとえおまえだろうと容赦しないぞ、この大バカ者!!」

「大バカ者って……年上に向かって言うセリフじゃねーだろうが!! ウリエルってちゃんと呼べ!! ウリエルって!!」


そう、この男はウリエル。


暑苦しく。
やたらと自分に突っかかってくる。


天界で自分が苦手とする男の一人。


いつもアホみたいな言葉を羅列する、体力自慢なヤツ。


というより。

おまえに使える脳はないのかと問いたい。