ガブリエルはそう言うと、祈りを捧げるように両手を組み、それから十字を切った。


すると、バンッという大きな音とともに社研室の扉が大きく開いた。


開いた先にはまばゆい光。
目も開けられないくらいの激しい光の洪水が押し寄せる。


「いってらっしゃい、ミカちゃん。頼みましたよ」



この無責任天使が!!


横たわるマリアの姿に後ろ髪をひかれながら。


それでも、自分はその足を光あふれる扉の向こうへ向けたのだった。