嘘吐き




自分の家のドアの前に着いたとき、あまりにびっくりしすぎて心臓が止まるかと思った。


「久しぶり」



涼だ。
確かに帰ってくるとは言ってたけど…
実際に彼を目の前にするとどうしたらいいか困ってしまう。


「なに固まってんの?」


「いきなりでびっくりしたから…

それより…また痩せた?」


見ても分かるほど、彼は細くなっていた。


「大丈夫、ちゃんと食ってるから。
それより早く中入れて。
暑い中30分くらい待ってたんだよ?」


「待って、今開ける
色々話聞かせてもらうからね」


そう言って鍵を開けた。