嘘吐き



沈黙した気まずい空気が部屋の中に流れる。


どうしようか困っていたとき、玄関から物音がした。


嫌な予感がする。


予感じゃない、確実にそうだ…



「涼…親帰ってきちゃった」


「いつかこうなるって分かってたし。
隠れようとも思わないけどいいね?」


涼は至って冷静だった。