涼がうちにきて1週間が経った日のこと…
事件は起こった。
昼過ぎ、あたしは涼といつものようにくだらない話をして、バカみたいに笑っていた。
こんな風に笑えるのって素直に嬉しい。
この子のお陰で、あたしの黒い部分が少しずつ澄んできたみたい。
そんなことを考えていると、インターホンが鳴った。
訪問者なんて珍しい。
「ちょっと待ってて」
インターホンに出る。
「はい…あっ」
やっかいなのが来てしまった。
「ごめん、涼、ちょっと出掛けなきゃいけないかも」
「えっ…」
不思議そうな顔をしてる涼を置いて部屋をでた。