嘘吐き



目を覚ますと、窓の外から西日が差し込んでいた。


隣に涼の姿はない。


「やっぱり行っちゃったか」



自分で避けておきながら何故か悲しくなった。


まだほとんど同じ時間を共にしたことがないはずなのに。



まだ少し眠たい目をこすりながら、リビングに行く。



「起きた?」


目を疑った。


ソファの上には涼がいる。


「何でいるの…?」


「自分でもわかんない」



いつもの幼い笑顔。



「バカじゃないの?
ここ以外にもどこかしら行くところはあるでしょ?」


「そうだね。けど俺はここがいいの。

それに…里奈のこと、色々知りたくなって」


照れくさそうに笑いながらそんなことを言われたら無性に彼のことを抱き締めたくなり、本能のままに行動した。