セツナイ恋愛短編集―涙と絆創膏―

「…わっ」



ハルを後ろに乗せる事に慣れない私



ハンドルをとられて




倒れる…っ…





私達は
自転車から投げ出されて



土手を転がり落ちる




「危ないっ」



ハルが


声をあげたことは

わかった



スローモーションのように



もつれあって
転がって




気付いたら



砂浜の上で


ハルが


私を抱き締めていた