セツナイ恋愛短編集―涙と絆創膏―

元々華奢な方だから


パッと見ると
本当に女の子みたいだ



「見られたくないとこ…見られちゃった…」


かすれた声で
言うハル



「そうしなくちゃいけないから…
しているんでしょ?」



私は…そう言うので
精一杯だ


ハルは
うなだれて

私達は立ち尽くして
しばらく沈黙のまま



「…ちょっと話できるかな。店に言って時間もらってくる」



ハルはチラシと同じ看板がでていたパブに入って行った



ハル…


その姿は
彼の為なの…?



…きっと私と同じ
切ない気持ちで


ハルの胸も
満たされてるんだね