セツナイ恋愛短編集―涙と絆創膏―

「…ちょっと起きて!
もう昼もすぎてるよ」


いつの間にか寝ていた私を
お母さんが
物凄い力で
揺さぶっていた


…もうこんな時間


今日は土曜日
学校は休み


「今日の夜は手巻き寿司にするから
おつかいに行ってきて」

…そんな気分じゃないけど


自転車に乗って
あの坂を下れば


少しは
気分が晴れるかもしれない