セツナイ恋愛短編集―涙と絆創膏―

私は自転車を投げ出して走った



後ろでチホが
何か叫んでた


自分の部屋のベッドにもぐりこんで
泣いた


途中お母さんが
ハルが自転車を届けてくれたと1階から叫んでたけど

私はベッドから
出なかった



傷ついていた


ハルは
チホに想いを告げられて困ったのだろう

咄嗟に私と付き合っていると言ったのだ



私がずっと願い焦がれていたことを


安易に言い訳にされたのが


…ショックだったんだ