「じゃ、私の行きたいとこでいいね」


彼女は
俺の腕をつかんで
ズンズンと引っ張っていく



「おい、そんなに待ちきれないのかよ」


思わず
苦笑する


「だって時間間に合わないから」



そう言って振り返った
彼女の笑顔が



俺の脳みその
奥の奥の



ずっと奥の扉を



コンコン、と
たたきはじめる