彼女と並んで夜の繁華街を歩く


俺の肩くらいにある
彼女の頭


なんだ?
何か思い出しそうな
むず痒いこの感覚


見つめていると
彼女は振り向く


「どこがいい?」


くりくりと
大きな瞳が
俺を捕らえている


どこがいいって…


「どこでもいいよ」



俺は微笑んで答える



いまさら



場所なんて
どこでもいいじゃないか


何の感情もない
快楽



あんたは俺の名前もしらないまま


俺も

あんたの名前は
知らないまま