彼が振り向く

毛先を遊ばせた
少し長めの黒髪


…ちょっと
カッコいいじゃん


レジの店員も
彼の目線の先に私がいるのを見て


途端に目から
好奇の色が消えた



彼は近付いてきて
袋を私に押し付けた


「…やるよ」


フッと鼻で笑って
私を見た目は



明らかに
蔑んでいた