セツナイ恋愛短編集―涙と絆創膏―


いつもと同じ
たたずまいで


彼とカフェは
そこにあった


「…いらっしゃい」



息をきらした私に
マスターは少し
驚いていた



「あの…

こないだのミルクティー
またお願いできませんか?」


私の言葉に



彼は
すぐに
笑顔になる



「もちろんです

あれはあなたの為だけに
作ったミルクティーですから」



私は
とても嬉しくなる



彼はそんな私を
目を細めて



ふたりで
微笑みあって