保健室の彼


「ミナミハルキって知ってる?」

帰りの電車。
隣に座ってる椋にきいた。

「あ~あの美人ね。いつも男子が騒いでる」

「椋は興味ないの?」

なんて、興味ないけどきいてみる。

「何?心配してくれちゃってるの?」

椋がご機嫌な顔を向けてくる。
私は、無言で呆れ顔。

「…興味ねーよ。美人だけど、お前のほうが面白い」

面白さで勝ってもしょうがないんですけど。

「里穂はさ、気になる奴とかいないの?」

先生の顔が浮かぶ。