「采明、ちょっと来なさい。」 もうこのとき、既に私の運命は決まっていたのかも知れない。 ――――――――――― 私、井伊田采明<イイダアヤメ> 普通の高2だと願いたい。 ただいま、お父さんに呼ばれ父の部屋へ行く途中。 私の家はみんなから見たら金持ちらしい。 だけど私はそんなの嫌、 自分から自慢してるのとか無理。 私は普通がいい。 だって、金持ちって言っても親の金でしょ?