「お父さんがいなくなってから、お母さんと2人で頑張ってきたの。 お母さんには苦労かけたから、幸せになってほしいの。 だからお父さん…もう連絡してこないで? お母さんはもうお父さんのこと何とも思ってないみたいだけど。 だけど…やっぱりイヤなの。私が。 新しい人生のスタートの邪魔しないで。 さようなら、お父さん」 きっぱりそう言うと、美香は伝票を持って出て行った。 1度も振り向かずに。