トミさんによると、物音や叫び声を聞いた近所の人が倒れてるアタシと、 血を流しているケンちゃんを見つけて、救急車を呼んでくれたらしい。 「あの…お母さんは?」 「藤堂さんも」と聞きたかったが、言うことはできなかった。 「それが…連絡がつかないんだよ。 ひかりさんの携帯に登録してある番号にかけてもでないし… 何か知ってる?」 アタシが黙っていると、トミさんはハッとしたようだった。 「お母さんが…関係してる?」 コクンと頷くアタシを見て、トミさんは「なんてことだ…」と呟いた。