「おぉ寒っ」と言いながら、ケンさんは玄関の方へ。 アタシは部屋の前から、彼の様子を伺う。 廊下の角を曲がるとき、ケンさんがチラリとこちらを見たような気がしたけど、無視した。 だって怖いじゃん! 何かあったらダッシュで110番するから! と心の中で彼に言い、アタシはじっと耳をこらして様子を探った。