トミさん、ハルさんの協力もあり、アタシの荷物がどんどんケンさんちに運ばれてく。
今時流行り(?)の「単身パック」というモノを引越し屋さんに頼み、意外に安く引越しは済んだ。
「すぐに寝られるように」と言う理由で、
みんな先にお風呂を済ませ(ハルさんは仕事だから、入らなかったけど)、
まだ季節的にはやいコタツを囲んで、ご飯を食べ始める。
「コタツ…早くないですか?」
そう言うアタシに、
「ケンさんが、湯冷めしないようにって言い張るからさぁ」
とハルさん。
「風邪ひかれちゃ困るからよ」
と、お刺身を食べながらケンさんが言う。
トミさんと目が合うと「ひかりさんのため」と口パクで言っていたから、
「ありがとうございます」とケンさんに言うと、
「お前だけのためじゃねーし」と言われた。



