アタシとじいさん


「彼はね…

ここにいるよ。もちろん無事だし、大丈夫。彼もひかりさんと一緒に運ばれたんだ」



「そっかぁ!よかったぁ」



アタシが落ち着くのとは裏腹にトミさんの顔は険しい。



「どうしたの、トミさん?」



トミさんはアタシを真っすぐ見て言った。




「ひかりさん…

彼は無事なんだけど、意識が戻ってないんだ」




「え…?」



「命には関係ないらしいんだけど、ずっと意識が戻らなくて…


先生はいつ意識が戻るかわからないって言ってる…

明日かもしれないし、1週間後に意識が戻るかもしれないし、

3年、いやもっとかもしれない…どちらにしろ、彼次第らしい」




「うそ…」