「ケンちゃん…」



アタシの大切な人は、細いチューブや点滴をされて静かに眠っていた。



一緒に寝たときに見る、微笑むような寝顔じゃなくて、

静かに、無表情に眠っていた。




「ごっ…めん…ケンちゃん…ごめんね」




絶対泣かないって決めたのに、でてくる涙は止まらなくて、翔ちゃんが背中をさすってくれた。