「太一の居ない晴れの日なんて何も意味がないよ…太一…」あたしも太一の傍に逝こうかと
本気で考えた。
家に帰ると相変わらず
母はあの日からあたしの顔色を伺ってる。
「こんなんでご飯たべても美味しくない…もう要らない」“カチゃん”
あたしは洗い場に食器を置いて部屋にこもった。
するとその日の夜
十一時頃あたしの部屋を母がノックした。
「何?ドアあけないで
用件だけいって」
「あのね…太一くん本当は事故なんかじゃないのよ…。」あたしは耳を疑った…。「どーゆうこと?」あたしは聞いた。
「太一くん本当はね
病気だったの…だけど
梨華に心配かけたくないって…何度もお母さんの所にきたわ」何なの…意味がわかんない…太一が病気?嘘だ…
「嘘だ嘘だっーまたあたしを苦しめようと思って嘘いってるんだー」
あたしは混乱して暴れた母がドアをあけ
あたしを抱き締めた。
「梨華…梨華…辛いね…苦しいね…お母さんもそんな梨華をみてるのは
辛いのよ…お願い…話をきいて…」お母さんが小さく震えてる。鼻をすすってる。話す声が震えてる…。「お母さ…ん…」
「太一くんは生まれつき心臓が悪かったのよ」
そういわれてみると太一はいつも運動しなかった。「それであの日急に発作が起きたらしいの…そしてなくなったらしいの…洋介くんも梨華を悲しませないように嘘をついてくれたのよ…洋介くんも辛かっただろうに…」母はポケットから手紙を取り出した…。「これ太一くんからよ。」あたしは受け取った早く早くと震える手を押さえて封をあけた。
“梨華へ”
梨華…これ読んでるって事は聞いたんだ…
俺の病気のこと…
おまえの母さん早いな。もうちょっと
遅いかと思ってたよ。
ごめんな…いままで
黙ってて…梨華に心配とか迷惑かけたくなくて”「何言ってんの…
太一の事迷惑なんて
思うはずないのに」
“愛してるよ…梨華…本当に本当に愛してる…。きっと俺には生涯おまえだけだよ。愛してる…これからも二人で晴れの日も雨の日も歩いていたいんだよ…あの道を…あの公園を…二人気候これはおれが考えた!笑”二人の気持ちって事な!二人気候が悪い日も手を繋いでいよう…梨華…梨華…愛してる…。太一より”「太一…太一ぃ…」
太一の本当の言葉と…
二人のこれからを
間近にした手紙なのに
隣りに太一が居ない