15のとき

「もしもし…。」


受話器越しに聞こえる

彼の甘くて低い声が

私のテンションを上げる…。





「はい…。」




私は高ぶる感情を必死に抑えた…







「今から会わない…?」



シンゴの声はかすれて弱冠元気がないように思えた…。





電話の背後から
「~駅…」というアナウンスが響いている。





どうやら彼は電車に乗っているようだ



「今日お仕事だったの?」



「うん…。」



やっぱり元気ないよね…。




時計は午後8時をまわっている。



さっき


ちょうど母が仕事に出かけたところだった。

このまま
朝まで帰ってこない…





「いいよ、会おう。」



気付くと


そう


こたえていた…。




クローゼットを開け



何着てこうかな…なんて真剣に悩んでるワタシ…








いいこと


悪いことって…
一体…


どこで境界線つければいいのかな…