「ただいま~!」 私は息を切らせたままもどかしく靴を脱ぎ、茶の間へ向かった。 「お母さん?」 母は薄暗くしたキッチンにぼんやりと座っていた。 「何時だと思ってるの?」 約束の8時から すでに2時間が経過していた。 「ごめんね、お母さん。私…、」 「そんなに気に入らない…?」