15のとき

ヒュー
ヒュー…


がんばれ~!



おっちゃんらの暖かい声援に、勇気は恥ずかしそうにイスに腰掛けスタンドマイクを握った。






「え~今日は2曲やらせてもらえるということで…。いつものやつと、新しくできたの聞いてください。」




パチパチパチ…


みんな、勇気の出番を「待っていました」とばかりに拍手がわきおこった。





「①ララララ②今でも君がいるから続けて聞いてください…。」




①番目の曲はアップテンポなノリノリなポップスだった。



みんなが踊るので、私の体も自然とリズムをきざんでいた。





勇気…




あの歌、新曲だったんだ…。





私はなんだか胸がいたくなった。