15のとき

「あいつの家は、おじいさんの代からお医者なんだよ。」



「えぇ~、マジですか!」


星城に通ってるって聞いた時点から、なんとなく庶民とは違うと思っていたけど…。



「マジマジ!この前カミさんがあいつのウチにかかったんだけど、めちゃくちゃ立派な大病院だったって驚いていたぜ!」


今度はぶしょうひげのおじさんが加わってきた。



“そうだったんだ…


「じゃあその後取り息子の勇気も将来はお医者さまに…?」



「たぶん否が応でもそうなるんだろうな…。」



ぶしょうひげのおじさんは、宙を見つめたまま何か考えているようだった。