自由帝の笑顔の嘆き

「全く…何度言ったら分かるのですか?」

あの後、城まで連れ戻されて部屋で説教を受けていた。

「だって城ん中は暇じゃねえか」
「良いですか?貴方はこの国の皇様になるお人なんですからこう何回も逃げ出されては困ります」
「はいはい、以後気をつけます」
「全く…昔の皇様を見てるみたいですよ」

セバスはそう言い残すとドアに向かって歩いた。

「あ、そうでした。今日は月に一度の舞踏会の日です。後で正装を持ってきますから」
「げ!またあるのかよ…」

舞踏会。
あちこちの国から貴族が集まり、ダンスを踊ったり食事をする物だ。

当然、ロキは大の苦手である。