自由帝の笑顔の嘆き

「これじゃ渡れないねぇ…」

川幅が長すぎる為、エアボードのジャンプ力でも無理だろう。

「…よし、少し下がってな」

ロキがエアボードから降りる。

「何するの?」

ロキは手を床に付ける。
そして何かを呟く。

川の一部がゆっくりゆっくり持ち上がる。
すると、川の中に丸い円が出来た。
中は空洞になっており、向こう岸が見える。

「よし、今回路を使って川を少し動かした。長くは続かないから今のうちに穴を通って!」

ロキがそう叫ぶとエアボードを川の中に発進させる。
川の水面をエアボードが走る。
穴の中は水圧が低い為、エアボードが流されずに進めるのだ。